なりきれない女の雑記

なりきれない女の雑記

現実と虚構に溺れる毎日。

2019春ドラマ前半戦 感想まとめ

春ドラマが始まって1カ月ちょっと。もうすぐ折返しというところまで来てしまった。冬ドラマは全然感想を書けなかったので、今期はちょこっと書き残しておこうと思う。令和初の記事はだいぶ長くなりそうなので、暇なときに適当に読み流してくれたら嬉しい。

 

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今回観ているもの

月曜:ラジエーションハウス(フジテレビ系 21時~)

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我々の病気を見つけるのは、目の前にいる主治医だけではない――病の原因を探り、レントゲンやCTで病変を写し出す放射線技師、さらには、画像を読影(※レントゲンやCT、MRI、超音波、心電図などの検査によって得られた検査画像から診療上の所見を得ること)し、病気を診断する放射線科医という者たちがいる。彼らが身を置くのは放射線科、“ラジエーションハウス”!  そこで働き、患者の病、ケガの根源を見つけ出す“縁の下のヒーロー”たちの戦いを描く!

(公式サイトより)

窪田正孝が初の「月9」主演ということや、題材が普段あまり目立たないコ・メディカルの「放射線技師」ということで、結構注目していたドラマ。まるでシチュエーションコメディのような放射線技師たちの部屋のセットや、トップの写真も見てみるとわかるように、このドラマのメイン演出は「HERO」も手掛けた鈴木雅之氏。個性的な技師たちの掛け合いが、HEROの検事・事務官たちの掛け合いを思い起こさせる。

初回は、窪田くん演じる主人公・五十嵐唯織の独特なキャラクターと、唯織の片思いの相手で幼馴染の放射線科医・甘春杏を演じる本田翼のびみょーーーな演技力に面食らったけど、回を重ねるごとに違和感が中和され、二人がいじらしく思えてきたから不思議。杏に対して盲目的な唯織を最初は汚いものを見るように見ていた杏が、次第と唯織を頼りにし尊敬のまなざしで見始めてるのが、ちょっと嬉しい展開。窪田君のあの血管浮き出るたくましい腕の中にバッサーが包まれるまで、私はちょっと応援したい。笑

でもね、話は結構無理やりだよ。今の作りだと放射線技師の凄さがイマイチ伝わらん。そんなことをちょこっとツイートしたら、唯織のここがすごい的なリプライをもらった。読影の速さとか異変を発見する正確さとかがすごいってのはもちろんわかっている。そんなことじゃない。ドラマでマイナーな職業を題材にするときは、親近感(?)が必要だと思う。もちろんドラマだから非現実的な設定なのは当然だけど、技師と医者の描写にもう少しリアリティがあっても良い気がする。大病院でのコ・メディカルの人たちの悲喜こもごもをもっと身近に見せてくれたら、より登場人物に感情移入できそうなんだけどなぁ。

 

火曜:パーフェクトワールド(フジテレビ・関西テレビ系 21時~)

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建築士の鮎川樹(松坂桃李)は、大学生の時に事故に遭ったことが原因で、脊髄を損傷し、下半身が不随に。“恋愛も、好きだったバスケットボールも、もうしない”心に固く決めていた。

そんなある日、高校時代の同級生・川奈つぐみ(山本美月)と再会。
閉ざされていた樹の心が、少しずつ開かれていくー。

二人の前には、さまざまな“困難”が立ちはだかる

つぐみに思いを伝えられない幼なじみ・是枝洋貴(瀬戸康史
自暴自棄になっていた樹を励まし続けた“恩人”・長沢葵(中村ゆり

突然障がい者となった息子を、誰よりも心配する、樹の母・文乃(麻生祐未
障がいのある樹との恋に反対する、つぐみの父・元久松重豊
お互いを“幸せにしたい”と思えば思うほど、二人はすれ違い―。

無限の可能性が広がる中で、樹とつぐみが選ぶ未来とはー?

 (公式サイトより)

TAKE FIVEやダンダリン、サイレーンなどの好演以来、大・大・大好きな俳優の松坂桃李が主演で、しかも下半身不随で車いすを扱う難役ということで、勝手に嫁の心境で「うちの桃李が~!!」と観る前からテンションMAXになっていた私。つい最近、3代目J SOUL BROTHERSの岩田剛典で映画化されたばかりの作品とは知らず、とりあえず漫画原作が2巻まで無料で読めたので予習して、内容に共感しすぎて号泣し、ドラマ初回は冒頭から期待しかない状態で視聴。結果は・・・まったく期待が裏切られなかった素晴らしいドラマだった!!

まず、事故がきっかけで下半身麻痺を患っている樹を演じる松坂桃李の演技力がさすがに素晴らしい。初回の冒頭での居酒屋のシーンで、帰ろうとする際に座敷から車いすに移る動作が、動かない足が当たり前のようにとても自然で一気に引き込まれてしまった。また、高校時代からの片思いを実らせ恋人となるつぐみを演じる、もう一人の主演の山本美月も、とても自然な演技で違和感なくドラマの世界に入り込ませてくれる。

2話ラストで二人は結ばれ、3話では恋人として二人の物語は動き始めたものの、つぐみの父親(松重豊)には猛反対され、つぐみと家族同然に過ごしてきた幼馴染の洋貴(瀬戸康史)や、樹をずっと支えてきた看護ヘルパーの葵(中村ゆり)のそれぞれの気持ちが交錯し、樹とつぐみの試練として立ちはだかっていく。障害があるということを除けば、本当に王道のラブストーリーだ。

「いつかこのドラマがただのありふれたラブストーリーになりますように。」

というキャッチコピーが何よりふさわしい。

しかし、愛する人に障害があっても愛の力で乗り越えていける、というのはあまりにも楽観的で綺麗事だ。実際に障害者が家族にいた私からしたら、余計に娘に不必要な苦労はさせたくないというつぐみの親の気持ちは痛いほどわかる。障害がある人とない人の物事の捉え方を、今の世の中では同じにすることはまだ難しい。健常者も障害者も同じ心地よさで暮らせるような世界になるには、まだまだインフラもシステムも整っていないからだ。でも、こういうドラマが増えることで様々な視点が増えることが嬉しい。

昔にも「愛していると言ってくれ」や「ビューティフルライフ」など、健常者と障害者の恋愛を描いたドラマがあったけど、それらは紆余曲折を経て結ばれて愛を確かめ合ってのエンドだった。今回は恋人として結ばれた後の二人がどうやって周囲の理解を得ていくかを注目していきたい。ラストはこのトップ画像のように皆に祝福されてのハッピーエンドだったらいいなぁ。(ま、結婚がゴールではないけど)

 

火曜:わたし、定時で帰ります(TBS系 22時~)

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現代の日本で“定時で帰る”“残業しない”をモットーに生きる新世代のワーキングガールを主人公に、曲者ぞろいのブラック上司や同僚たちの間で奮闘しながら、毎日に小さな奇跡を起こす。現代社会が抱える、曲がった仕事観や恋愛・結婚観、人間関係、ブラック企業問題、孤独死などの身近にある様々な社会問題を考え直し、「何のために働くのか?」「自分を大切にすること」「仲間を大切にすること」などのシンプルなメッセージを伝えていく。

(公式サイトより)

これだけで1記事書けちゃうなっていうくらいハマるドラマ。正直、あんまり期待してなかったんですよ。前枠のパーフェクトワールドの余韻もそこそこに、ふんわりした気持ちで観始めたら、もう!すんごい良いドラマだった。

吉高由里子演じるWebディレクター・東山結衣は、過去の経験から定時退社を徹底し、仕事に命を懸けるというような考え方を否定する女性。観る前はただの仕事嫌いのウェイ系女子かと思っていたのだが、全く違った。定時で帰るために、仕事のやり方を効率化し、その日やるべきことはきっちり仕上げ、不要な残業やイレギュラー対応が起こらないように日頃から努めている素晴らしい仕事女子だったのだ。

昔、私は安野モヨコ原作の「働きマン」に憧れていた。この漫画の主人公は週刊誌の女性記者で残業も休日出勤も当たり前、仕事のためなら彼氏と別れようがプライベートが犠牲になろうが一向にかまわない、仕事しながら死にたいと思うような女性なのだ。出版の仕事に就きたかった私はこの主人公にめちゃくちゃ憧れ、仕事に身を捧げたいと思っていた。しかし、時代とともにこのような猪突猛進な働き方はそぐわないと感じられるようになってきた。

そこで現れたのがニューヒロインの結衣なのだ。結衣の言動が周囲の人たちに影響を与えていくさまは、観ていて清々しい。特に、第1話のシシド・カフカが演じる結衣の同僚・三谷については、昔の職場での私を思い出して、とても胸が苦しくなった。周りにバカにされないように・会社での居場所を失わないように、と周囲の顔色を窺って、自分を犠牲にして頑張ってきた三谷が初めて無断で会社を休んだ時、結衣の一人の人として優しさが、画面越しの私にも沁みて涙が止まらなかった。

ここに出てくる社員はみんな他人と自分を比べて、自らを追い込んでいる人たちだ。

「みんなが残業しているから」

「○○さんと比べて評価が足りないから」

「これだから女は・・って周りに思われたくないから」

そうやって自分をどんどん追い込んでいる。そんな彼らに結衣は、他人より自分にもっと向き合うべきだと気づかせてくれ、「自分にとっての幸せ」が何かを考えさせてくれる。働きマンのような毎日がむしゃらに働いて、仕事のために生きる人生もいいかもしれない。でも、がむしゃらに働く自分を支えていた糸がぷつんと切れてしまったとき、何が残るんだろう・・・とふと考えたとき、やはり大事なのは「仕事以外の何か」だったり、人との関わりなんじゃないかと思う。このドラマは、自分にとって一番大事なことは何かってことを改めて考えさせてくれる良作。

KAT-TUNの中丸君演じる結衣の優しい家庭的な彼氏・巧との結婚、そして何より結衣の元婚約者でワーカホリックな晃太郎を演じる向井理との今後の展開も気になる~~~!!!

 

木曜:ストロベリーナイト・サーガ(フジテレビ系 22時~)

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誉田哲也原作の「姫川玲子シリーズ」を再ドラマ化。若くして警部補に昇任した姫川(二階堂ふみ)が率いる“姫川班”に、謹厳実直な刑事・菊田(亀梨和也)が異動してくる。そんな中、危険な寄生アメーバの繁殖が原因で遊泳禁止となっているため池付近で、ブルーシートに包まれた変死体が発見される。死体は喉元を鮮やかに切られており、これが致命傷だった。姫川は、最近このアメーバに感染した死亡者を探り出し、別の犠牲者がまだ池に沈んでいると推測。水中捜査を行うと、読み通り切創が酷似した遺体が発見される。

(ザ・テレビジョン春ドラマ特設サイトより)

このドラマに関しては、思い入れの深い私。2013年の竹内結子主演のシーズン1のガチファンで、ドラマきっかけで誉田哲也さんの原作も全部読んでるほど姫川シリーズが大好きなのだ。それが、キャストもスタッフも一新してリメイクされるということで、なんとも複雑な心境で第1話を観たのだが…

第1話は予想通り物足りなかった。というのも、姫川を演じるには二階堂ふみが若過ぎるのだ。もちろん、彼女の演技力は他の作品でも証明されてる通り申し分ない。でも何かが足りないとしたら、まとわりつくような血生臭い色気なのではないかと思う。姫川が抱える絶望と哀しさが私には二階堂ふみが演じる姫川には感じられなかった。たぶん姫川=竹内結子と刷り込まれてるから、ただ新キャストが受け入れられないだけだとは思う。でも、やはり全体的に前作のような、観てると飲み込まれそうになるほどの誉田哲也作品特有の迫り来る狂気が、キャストが若いせいで足りない気がする。

比べられるってわかってて前作と全く同じストーリーと登場人物にしたのか。チャレンジャーすぎるでしょ。リメイクは本当難しい。やるなら前作を上回って欲しかった。

そう思っていたんだけど・・・

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第3話で一気に見方が変わった。姫川の過去を丁寧に描いたことで、二階堂ふみ版の姫川が急に鮮やかに見えてきたのだ。淡々とした姿の内側に秘めている熱さが画面越しに伝わってきた。あれ?シーズン1ガチ勢だけど二階堂ふみ版の姫川も悪くないと思えてきたぞ。竹内結子の姫川は感情が出やすいタイプで、「右では殴らない」ラストの女子高生に恫喝するシーンでも、竹内結子版は結構お湯が沸騰するように怒りが爆発するんだけど、二階堂ふみ版の蛇のようにじわじわと締め上げる感じがとても良かった。

認めよう。二階堂ふみ版の姫川も悪くない。っていうか結構いい。笑

もともと作品自体はやはり面白いもの。原作が面白いからね。人間って恐ろしいよなぁって思わせてくれる。ひょっとしたら今作の方が原作に忠実かもしれない。前作がよりドラマチックに演出しているのに対し、今作は淡々と人間のおぞましさを描いているのかもしれない。今作は今作として、前作と比較するのも野暮なのかな。

でもね、やっぱりわがままを言わせてもらうと、一度解散した姫川班が時を経てメンバーが再集結するのも見てみたかったんだよ。結ばれなかった姫川と菊田のその後も、竹内結子西島秀俊でしっとりと描いた大人の関係ももうちょっと観てみたかったな・・・。笑

あ、亀梨版菊田のことは言及するの忘れたけど、それは察して欲しい。笑

 

金曜:インハンド(TBS系 22時~)

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原作は朱戸アオの同名漫画。ロボットハンドの義手を持つ寄生虫専門の天才科学者・紐倉(山下智久)が、難事件を科学的な方法で解決する。科学・医療機関で起きる問題に対処するチーム「内閣官房サイエンス・メディカル対策室」に告発状が届く。それは、ある病院で死んだ複数の心筋梗塞の患者に、日本では珍しい感染症シャーガス病”の疑いがあるというものだった。同室勤務のエリート官僚・牧野(菜々緒)は真相に迫るべく、紐倉を訪ねる。牧野に協力することにした紐倉は、患者を処置した医師・高家濱田岳)に会う。

 (ザ・テレビジョン春ドラマ特設サイトより)

何と言ってもキャスティングがいい。こんな特異な変態の役、山Pだからこそ映える。あの美しい顔と良い声で「う〜んその腰つきがセクシーだねぇ」って囁いているのが寄生虫相手だなんて最高にギャグじゃないか(笑)。それにしてもコードブルーといい、山Pは本当に演じるキャラクターに恵まれている。最初は山Pの美声がアダとなり、第1話は若干セリフが聞きづらかったのだが2話目からはキャラクターの魅力の方が優って、全く気にならなかった。紐倉の魅力は、人に興味がなく冷めているようでありながら、本当に救ってあげたい人に対しては温かいところ。そのギャップを緩急の良いテンポで山Pが見事に演じている。

また、その紐倉を取り巻く高家と牧野のキャラクターも魅力的。濱田岳演じる高家は熱血漢でお人好し。いつか国境なき医師団で働く夢を持った救命医だったが、病院内のしがらみに耐えきれず病院を辞め、紐倉の助手となった。自己中心的で傲慢な紐倉の指示に振り回されつつも、紐倉の能力を心から認めて信頼している。紐倉の天才的で突拍子もない発言に、凡人なりの的確なツッコミを浴びせ、紐倉のキャラクターを引き立たせている。コードブルーの浅利陽介とのやりとりも良かったけど、やっぱりこういう孤高のイケメンには人情味あふれる安心感ある三枚目が必要だ。菜々緒も今回は悪女ではなく、問題を放っておけない正義感溢れる猪突猛進系エリート女子。もともと外務省出身で、所属するサイエンス・メディカル対策室に長くいるつもりはないと言いつつも、事件解決に向けて暑苦しいほど奔走する。牧野と高家のやりとりもコミカルで、ドSの牧野からの高家のいじられっぷりもこのドラマの魅力だ。

ストーリーは1話完結形式。聞いたこともない感染症が出てくるので、医療ドラマ好きな私にはたまらない。コミカル部分とシリアス部分のバランスがよく、緩急のあるテンポが心地よくて、事件解決までハラハラさせられるというよりは、最後は心が温かくなるヒューマンドラマに仕上がっている。そして時折出てくる紐倉が買っている白いふわふわ犬のサモン(サモエド)が可愛くて癒されまくる。完璧なドラマじゃないか!!

第5話で紐倉の義手の秘密も明かされ、高家や牧野との絆も深まったところで後半戦突入。これからこの三人がどんな難題に立ち向かっていくのか、そして第5話で登場した時任三郎演じる福山が、これから三人にどう関わっていくのかが楽しみだ。(まさか第5話だけのゲストじゃないよね!?)

 

金曜:家政夫のミタゾノ(テレビ朝日系 22時15分~)

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松岡昌宏扮(ふん)する女装家政夫・三田園薫が、派遣された家庭に巣食う“根深い汚れ”までもスッキリ落とすシリーズ第3弾。見習い家政夫・村田光役で伊野尾慧、若い家政婦・恩田萌役で川栄李奈が新たに加入。アラブのとある国で、石油を採掘する一族に仕えていた三田園は、あるミッションのため日本に呼び戻される。

(ザ・テレビジョン春ドラマ特設サイトより) 

大人気シリーズの第3弾。ミタゾノさんは相変わらず面白い。「きっとこういうオチだよな」というところのさらにその先を行ってくれる。家事情報は正直スパイス程度なんだけど、演じてる松岡くんが何より楽しそうで見ているこちらが楽しい。じわじわと依頼人を攻めていくのが素で楽しんでそうで。

また、ミタゾノさんの側にはいつもバディが一緒にいるんだけど、そのバディを演じるHey! Say! JUMPの伊野尾くんと川栄李奈ちゃん。純真無垢な伊野尾くんと真面目で推理好きな川栄ちゃんのコントラストも面白い。(その推理が結構検討違いなところも面白い)

ながら見しかしないけど、人間の欲深さとか業がよく描かれているなーと感心しちゃう。でもこのミタゾノさんのインパクトがなかったら目を背けたくなっちゃうような現実世界。現代の「笑ゥせぇるすまん」みたいなドラマで、人の黒い部分を見て我が振り直すのが一番なのかも。それとも他人の不幸をテレビの画面で味わってストレス解消にはもってこい!?なドラマだね。

 

金曜:きのう何食べた?テレビ東京ほか 深夜0時12分~)

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筧史朗(西島秀俊)は街の小さな法律事務所で働く雇われ弁護士。 史朗の日課は、定時に事務所を出た後に近所の安売りスーパーへ向かうこと。お買い得な食材をすばやく吟味しながら、頭の中で瞬時に夕食の献立を組み立てていく。月の食費を2万5千円以内に抑えるのが史朗にとっての重要課題なのだ。

帰宅した史朗は早速夕食づくりに取りかかり、三品のおかずと炊き込みご飯、味噌汁を手早く仕上げる。そしてちょうど夕食の支度が調った頃、帰宅してくるのが同居する美容師の矢吹賢二(内野聖陽)だ。二人は”シロさん“”ケンジ“と呼び合う恋人同士。二人で食卓を挟みながら取る夕食の時間は、日々の出来事や想いを語り合う大切なひととき。

シロさんとケンジのほろ苦くもあたたかい毎日と、日々の食卓を描いた物語の始まりです。

 (公式サイトより)

この漫画はずっと集めていて、いつかドラマ化してくれたらいいなぁなんて思っていたけど、まさか本当にそうなるとは。ありがとう、テレ東。さすがだよ、テレ東。ドラマ化発表後のキービジュアルの画(上記)を見て、もう安心しかなかったけど、実際ドラマが始まっても素晴らしいの一言しかない。

キャスティングも見事。シロさんを演じる西島秀俊のちょっととぼけた感じと、ケンジを演じる内野聖陽の演技力が素晴らしい。特に、内野聖陽ケンジのシロさんへのベタ惚れっぷりと美味しそうにご飯を食べる姿が最高にケンジで、よくぞキャスティングしてくれましたって拍手が止まらない。そのほかもシロさんの主婦(?)仲間の佳代子さんを演じる田中美佐子も絶妙だし、小日向さん(山本耕史)とジルベールこと航くん(磯村勇斗)の二人も最高。

シロさんは淡々としているように見えて実は結構繊細で気にしい。そして、ケンジはふわふわとして子供っぽく見えるようで実はとても大人な人。そんなバランスの二人が支え合って生きている姿は見ていて心が温かくなる。ゲイとか関係なく、人として人間性ができてる優しい男2人のありふれた日常だからこの作品はすっと読者・視聴者の心に受け入れられるんだろうな。だんだん観ているこっちがご近所さんのような気分になってくる。飾らない日常を一緒に楽しめる相手がいることのありがたさ。そんなことをしみじみ考えさせてくれる素敵な作品だ。

料理の段取りとか、スーパーでの買い物、年老いた親との関わりがあるあるすぎて、シロさんとケンジとお友達になりたい。原作も素晴らしいので、多くの人にぜひ読んで欲しいし、このドラマも観て欲しい。西島秀俊内野聖陽に萌えるのもいいけど、人間ドラマとして本当に心に沁みる作品だから。

 

土曜:俺のスカート、どこ行った?(日本テレビ系 22時~)

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主演は古田新太。古田演じるゲイで女装家の52歳男性・原田のぶおが、彼にしか言えない言葉で学生の悩みや問題を解決する痛快学園エンターテインメント。かつてゲイバーを経営していた原田は「ダイバーシティ」宣言を掲げた、ごく普通の高校・私立豪林館学園高校に国語教師として赴任。その姿で生徒を驚かせる。

(ザh・テレビジョン春ドラマ特設サイトより)

久しぶりに日テレのドラマで当たりかもしれない。破天荒な教師が主役の学園ものは、昔「GTO」や「伝説の教師」などで観てきたから真新しさはないけれど、女装の教師は流石にインパクト大きい。しかもそれを演じるのが古田新太だよ?でもこれがぴったりで違和感ないのがすごい。気がつけばこの「原田のぶお」のトリコになってしまった。

クラスの登場人物は、今時当たり前に描かれるスクールカースト的な色分け。もうアラサーおばちゃんからしたら「可愛いねぇ」しか言いようがないけど、結構曲者も多い。特に原田に敵対的な明智を演じるKing&Princeの永瀬廉くんが、一見聞き分けのいい優等生だけど実は厄介っていうのがぴったりで、前にあった花のち晴れの平野くんといい、最近のジャニーズは演技上手いんだなぁと感心する。自分についてこない相手には冷たい態度をとるが、意外と友達思いだったり、部屋で一人涙を流していたりと何らかの事情がありそうな明智が、どうやって原田に心開いていくのかに注目して今後も楽しみたい。

そして脇を固める先生方のコミカルパートもしつこくなくていい。古田さんが所属する大人計画の面々はもちろん、私は乃木坂46白石麻衣ちゃんの可愛さにやられている。口が悪くて反抗的で白石さんならぬ「黒」石さん全開のやさぐれ教師なのだが、気がつけば原田のこと好きになっている感じがほっこりする。第4話での「おいなりさん返し」は思わずニヤニヤしてしまった。笑

原田の言葉は本当に素直で、大人だから子供だからという隔たりを作らず、一人の人間として真正面から向き合っているから、すんなりと心に入ってくる。前クールの「3年A組」は私としては受け入れられなかったけど、今作はめっちゃ観ていて気持ちがいい。やっぱり、先生も一人のただの人間なんだなって思われることが大事なのかな。

でも、なんか原田は薬も飲んでるし、病気の先生のために感動ラスト!っていうベタな展開にしないでー!と今から少し心配しているのは私だけ?とにかく最終回まで楽しみたい。

 

離脱したもの ※もともと観ていないものは記載なし。

水曜:白衣の戦士!(日本テレビ系 22時~)

かつての「ナースのお仕事」を思い起こさせるにも関わらず、コメディ部分に痛々しさが・・・。フジテレビの全盛期のセンスにはやっぱり勝てない。キャストは良いのに非常に勿体ない。だが、そろそろ水川あさみを残念な独身アラサー代表みたいな役にあてがうのやめてほしい。笑

日曜:集団左遷!!(TBS系 21時~)

既視感たっぷり。福山雅治神木隆之介も大好きだけど、画面いっぱいの顔芸と銀行マンの悲喜こもごもにはもう飽きてしまったんだ・・・。

日曜:あなたの番です(日本テレビ系 22時30分~)

田中圭が好きで第2話まで観たけど、どうしても世界観とテンポに面白みを感じられず。前期クールの3Aといい、日テレ特有の「ここでこう来たら怖いでしょ、ドーン!!」的なノリがあまり好きではない。あとここだけの話、いくら奇跡の50代とはいえ原田知世さんと田中圭がいちゃつくシーンが合わない感じがして、なんか嫌なんだ・・・二人の空気感が違うというか。(たぶんキャラ演出の問題?)

 

最後に

春ドラマは結構面白いの多いかもー!今クールは新生活に疲れた心を癒すような、温かい人の心を描いたヒューマンドラマが多い気がする。というか、私が気に入ったものがそれ、ってだけかもしれないけど(疲れてるんだなー笑)

毎日仕事忙しいけど、私も「わたし、定時で帰ります」の結衣のように、なるべく残業しないでドラマを観ながら美味しいものを食べるような、些細な幸せを大切にしたいと思う。ドラマがある生活よ、バンザーイ!!

 

クソ長くなりましたが、お読みいただきクソありがとうございました!!