2020年(本来だったら)春ドラマ 感想まとめ①
4月期に始まる予定だったドラマがぼちぼち始まった。現時点(20.7.21)まで見ているものを備忘録的に少し書き残しておく。あらすじは公式HPを見るべし。今期深夜ドラマは追えておらず、プライムタイムの民放ドラマのみですがあしからず。なんだかんだ長くなると思うので、暇な時に適当に読み流して欲しい。まずは、月曜から木曜まで。
- 『SUITS season2』(フジテレビ系 月曜21:00~)
- 『私の家政夫ナギサさん』(TBS系 火曜22:00~)
- 『ハケンの品格』(日本テレビ系 水曜22:00~)
- 『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系 木曜21:00〜)
- 『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系 木曜22:00~)
『SUITS season2』(フジテレビ系 月曜21:00~)
初っ端から毒舌を放って申し訳ないが、どうしてシーズン2をやることになったのか、正直わからない。そんなにシーズン1って人気だった?一見、シーンごとを切り取るとセットやファッションにもお金がかかってるし、挿入曲とかもジャジーでお洒落だし、すごくスタイリッシュ。でも、ストーリー的にはむちゃくちゃじゃない?法律ドラマとしても、スカっとする内容に欠けてて、いまいちのめり込めない。そもそも、どんなに大輔が頑張って訴訟に勝てたとしても、「でも、弁護士資格無いんだよな」っていうのが頭をよぎってしまう。結局コロナのせいで第2話で中断してしまっているが、今後甲斐が大輔に対し、どう関わってくるか・大輔の将来をしっかり考えた親心的な計らいが見えれば、このドラマの見方もだいぶ変わるかも。(以下、当時実況中のTwitter)
どんなに大輔が素敵にかっこよく交渉成立させても、無資格で違法なことやってるんだよなと思うとふっと冷めちゃうのよ…とりあえずちゃんと弁護士なろ?笑笑#ドラマスーツ
— mn (@mana_westside) 2020年4月13日
展開的に甲斐が大輔の戸籍整理して、「ちゃんと弁護士になって俺のところに戻ってこい」ってツンツン照れながらもサポートしてくれたら一気にこのドラマ好きになると思う。#ドラマスーツ
— mn (@mana_westside) 2020年4月13日
さて、7月27日に再始動するという第3話、どうなのかしら・・・心配。笑
『私の家政夫ナギサさん』(TBS系 火曜22:00~)
最近TBS火曜22時は、すっかり「アラサー女子の3大悩み(結婚・仕事・親問題)」や「こじらせ女子」を軸に恋愛とか癒しを絡めるのが定番になってしまった。正直、あまりにもこういうテーマが出続けると、「20代後半から女性は大変だな」と、思春期を謳歌している10代の方々に敬遠され、これから歳を取るのが嫌になってしまわないか心配になってしまう。笑 他局で『おっさんずラブ』や『バイプレイヤーズ』など、「おじさん」がキャラクター化し、「可愛い」の対象にしている作品がすでに多い上、家政夫(婦?)もすでに「ミタゾノさん」がいらっしゃるため、心なしか今更感を感じてしまう。テーマ的に若干もうお腹いっぱいだ。笑 また、今作の設定とかに所々突っ込みどころが多くて、正直いまいちハマってない。(真面目か)
あと、気になったのは「メイの仕事ファッション」。部屋がすさまじく汚いとか、食生活がゼリーとかはまぁいいんだ。でもさ、MRとしてあのファッションはリアリティなさすぎじゃない?笑 私は一時期クリニックで事務をしていたが、MRとして訪問する女性MRにあんな服装の方はいらっしゃらなかった。今は数年前よりカジュアルOKなのかな?でもファッションや広告・エンタメ関係以外の仕事で、クライアント訪問時にあのファッションは非現実的すぎる気がする。漫画原作の方はもう少し地味目なスーツスタイルなのに、なんでだろ。リアリティに寄せすぎるとドラマとして華やかさが無くなるってこと?それだったらいっそ架空の職業にした方がいいと思う。笑
ドラマのテーマやスタイリングの問題は脇に置いといて、気になるのは主人公・メイと母親との関係である。少女漫画を原作としたドラマらしく、非常に見た目はかわいらしく、テンポよくドラマは展開する。が、しかし、メイが自覚してるか分からないが、彼女の抱える本当の問題は母親との関係で、結構ハードでダークに見えた。私にとっちゃ、母親から午前6時半から電話・訪問されるっていうエピソードだけでもドン引き案件である。また、親が子供に「自分が叶えられなかった夢(仕事と家事の両立)」を当たり前のように押し付けるのは、愛情ではない。立派な代償行為だと思う。「やればできる」は「やらなければ価値はない」の言い換えで、とても重い言葉に思う。そこらへん、今後どう扱うんだろう。毒母アレルギーの私には、この母親は結構しんどい。(もちろん演じてる草刈民代さんは大好きだし、全く罪はない。むしろ演技うますぎ笑)第3話でナギサさんの進言でやや改善は見られたけれど、あれで終わり?母が娘を抱きしめて「そばにいるから」で終わり?「そっかーそうだよね、メインそこじゃないもんねー。うーん・・・やっぱりその程度だよなー。」という感じで終わってしまったようだ。火曜22時にはそこまでの重さは求められてないよな・・・。
とはいえ、ベテラン家政夫・鴫野ナギサを演じる大森南朋さんが、ちょっとクァッカワラビーに見えて想像以上にかわいらしく、ライバル会社のMR(瀬戸康司)とクライアントの肥後先生(宮尾俊太郎)との三角関係も面白そうなので、癒され目的で見るのは十分価値はある。普通にコメディとして、ほのぼの楽しいドラマ。あー、私の家にもナギサさん来てほしいし、隣に瀬戸康史引っ越してきて欲しい。笑
ナギサさんがクアッカワラビーに見えるというツイートを見てから、もうそれにしか見えなくて困る。#わたナギ #私の家政夫ナギサさん pic.twitter.com/qlrQEqpR02
— mn (@mana_westside) 2020年7月21日
『ハケンの品格』(日本テレビ系 水曜22:00~)
このドラマこんなにヤバかった!?っていうくらい酷いかも。13年前と変わってなくない!?このドラマ見てる時だけタイムリープしてるんだと思い込まないといけないくらい時代錯誤な脚本と演出。っていっても『Doctor X』とか『やまとなでしこ』とかヒット連発の脚本家さんなんだけどなー。やっぱりGOサインを出す日テレの体質が古いのかしら?前述の2作品は、病院や客室乗務員など普段目に見えにくい世界を描いているから、多少の突飛な設定も目をつむって観ることはできたけども、『ハケンの品格』は視聴者に身近な「一般企業」を舞台にしている以上もう少しリアリティが欲しい。
何より、前より大前さんが”変な人”になってない?笑 前はもうちょっと人間らしさがあったけど、今作の大前さんが「ただの変な人」になってるシーンが多い気がする。あと、脇を固めるキャストが弱々しくて、大前さんの変なとこが際立っちゃうんだよなぁ。前シーズンは大泉洋・小泉孝太郎・勝地涼・上地雄輔を始め、加藤あい・板谷由夏・松方弘樹・小松政夫(敬称略)と脇も個性的で演技力が確かな人たちばかりだったからバランスが取れてたんだよね。今のキャストが悪いとは言えないけど、インパクトに欠けてるとは思う。とりあえず大泉洋が戻ってきたので、篠原涼子VS大泉洋の掛け合いのシーンだけは温かい目で観たいと思う。
Twitterでも呟いたけど、IT強化などでで内製化が進み派遣社員やアウトソーシングを必要としなくなってる今、なぜまたこのドラマをやるのかという意義を見出せたら視聴継続のモチベになるんだけどな。とりあえず今は大泉洋にしか期待ができない。残念。
毎週言ってる気がするけど…
— mn (@mana_westside) 2020年7月1日
「は???」
#ハケンの品格
初回。13年前も観てた勢からすると大前イズムとかスタンスは残しつつ、背景となる会社の体質や社員たちの描き方をもう少し時代の流れを見せて欲しかった。今や派遣は切られる一方だし、AIとかに仕事を取られる時代。なぜ今このドラマをやるのか、回を重ねるごとにわかるのか正直疑問。#ハケンの品格
— mn (@mana_westside) 2020年6月17日
『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系 木曜21:00〜)
ほんと今期は続編ばかりだなぁ。正直そこまで期待してなかったけど、ちゃっかり楽しんでる。島崎を演じる木村くんが良い意味で肩の力が抜けているように見える。『グランメゾン東京』『教場』と少し張り詰めた役が続いていたし、それがあったからこそ人間臭い島崎をリラックスして演じられているのかなぁ。それに加え、相棒となる高梨がよりツンデレになっているというか、島崎になんだかんだ懐いてて萌え要素があるし、市川実日子演じる整形外科医・笠松が島崎と良い感じになっているというほのかな恋愛要素も合い混ざり、エンタメとして前作より色濃くなっていると思う。また、ストーリーとしても、前回はテレ朝らしい「対警察組織」という壮大さがあったが、今回は「対個人」に焦点を絞り、”人として”という描写が強い。(正直前作うろ覚えなので間違ってたらごめんなさい)
ゲストを迎えた一つ一つのエピソードは、顧客が個人に変わったこともあり、「ええ?そんなことで警護??」という内容もあるのだが、島崎と高梨の掛け合いも楽しめるので、個人的にはテレ朝らしくて結構好き。今作はコロナのせいで7話で終了ということなので、そろそろKICKSコーポレーションCEO・劉と島崎の対決という展開になってくるのかしら。尻すぼみにならないことを祈る・・・!!
『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系 木曜22:00~)
こちらは個人的に実写化熱望の作品だった。普段表に出ない病院薬剤師という職業をテーマにしたヒューマンドラマ。医師でも看護師とは違い、スポットライトが当たることは多くないが、この方々がいなければ現場医療は成り立たない。そのような重要な存在を、原作では厳しくも温かい目線で描かれているのだが、ドラマになることでどのような反応が生まれるか楽しみだった。
そして7月16日に放映された初回。石原さとみを主人公にしたことで、設定が結構変わっていた。主人公・葵みどりは原作では2年目の新米だが、ドラマでは8年目の比較的ベテランになり、新人薬剤師・相原くるみ(西野七瀬)の指導係となっている。そのせいもあってか、みどりのキャラ設定や病院内の雰囲気設定が原作のポップな印象とは異なり、より大人に・より凛々しく描かれている気がする。
ドラマの内容は予想通り賛否両論。「病院薬剤師はここまでしない」「調剤を放り出してこんなに患者のところに行かない」「医師を悪者にする描き方はどうなの」・・・現場からの様々な声を目にした。私もそう思う。医師といちいち対立したり、こんなに患者一人ひとりに向き合ってたら、日々こなさなきゃいけないタスクはこなせないはず。そりゃ現場の同僚からもブーイングが起こるし、上からもっと目をつけられるだろう。でも、それでも描かれるのは、コメディカルに携わる方の「願い」が込められている気がするのだ。いち医療人として、患者の人生に関わりたい。ただの流れ作業じゃなく、しっかりと患者に向き合いたい・こうありたいと思っている医療者のある意味「理想」を描いている作品なんじゃないかと思う。
でも、まぁドラマ化するには少しわかりやすく立場をはっきりさせるために、悪役という演出が加わってしまうのかも。脚本が『グランメゾン東京』の黒岩勉さん、ということもあるし・・・。そのせいで医療ドラマがどうしても似通ってきてしまうのが残念。『Dr.コトー』みたいな作品になれば良いのにね。医療ドラマでかつ実写化ドラマは飽和状態なので、難しい・・・。とは言いつつ、私は結構面白いと思ったよ!!
予想通り、現場従事者からも原作ファンからも初見の方からもドラマ好きからも様々な意見が飛び交っててとても良い。こうして薬剤師とか他のコメディカルの方々が注目されるだけでもドラマ化する意義があると思う。ただただ医療従事者には感謝と敬意しかない。私はこんな責任の重い職業に就けないので。
— mn (@mana_westside) 2020年7月16日
取り急ぎ、以上!!
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