なりきれない女の雑記

なりきれない女の雑記

現実と虚構に溺れる毎日。

私信:親愛なる友へ

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私は友達が少ない。小中高大、そして社会人になって様々な出会いはあったものの、定期的に連絡を取り合うのは片手で数えられるくらいだ。その中でも特に濃い時間をともに過ごし、恥ずかしげもなく胸を張って言える「大親友」が、このたび日本を離れることとなった。年明けに海外駐在となった夫の元へ、やっと行けることとなったのだ。

これを読まれた方の中には、「こんな状況で・・・」と思う方もいるかもしれない。でもね、待って待って待った上でやっと行けることになったんだよ。新型コロナの影響がなけりゃ彼女はもっと早くに行っていた。お互いの仕事の都合上、夫が先に渡航し、彼女は追いかけるはずだったのだが、当初の予定の日は出入国禁止・駐在先の国もロックダウン。渡航のために休職し、夫婦の住まいだったマンションも引き上げたばかりのところだった。思ったよりコロナの影響は長引き(今も継続中だが)、その間二人は離れ離れだったのだ。仲の良い二人にとっては、本当に切ない数か月間だったと思う。ただでさえ人と会うことが憚れる時期だったのに、1番身近な存在である夫とも離れてたなんて、本当に寂しかったことだろう。出入国制限が緩和されたのか、紆余曲折を経て様々な手続きが通り、やっとのことで、妻である彼女も旦那様の元へ行くことができるようになった。本当に良かったと思う。

一方で、私はめちゃくちゃ寂しい。

何時間喋ってても会話が尽きることなく、たわいも無いことで涙が出るほど笑い、裸はもちろん見せちゃいけないところまで見せられ、仕事終わりにふらっと会える友達が彼女くらいしかいない私には、彼女の存在はデカすぎた。もちろん一生行くわけじゃないし、たまに帰ってくるだろうと思う。なのに、無性に寂しい。今は海外でもネットが前より繋がりやすくなってるから、昔より連絡はしやすくなってるけど、今までのように急にお互い時間が合って会社を急いで出て銀座で落ち合うなんてことはしばらくできないと思うと、心の拠り所がなくなったようで心許ないのだ。

とはいえ、彼女の海外生活はきっと面白いエピソードてんこ盛りになるだろうし、日本にいるのと変わらないくらいの頻度で連絡すると思うから、行ってしまったら意外と平気なのかもしれない。むしろ海外駐在妻の失敗談やら何やらを聞くのを今から楽しみにしている。今から断言するが、私の知る限り、絶対に彼女は期待を裏切らないと思う。楽しみにしてるよ、Mよ。

平日の渡航が急に決まったので、会えずじまいで行っちゃうかなと思ってたのだが、急遽今日私の昼休みを狙って会社の近くまで来てくれ、会うことができた。今日は珍しく仕事がスムーズに捗り、いつもは定時で昼休みに入れないのに、今日は12時ぴったりに取れ、1時間だけ束の間のひと時を過ごせた。きっと私たちの先祖が会えるように計らってくれたとしか思えないほど奇跡に感じた。前に言っていたうちでのお泊り会や、お気に入りの火鍋店に行けなかったのが心残りだけど、またそれは一時帰国の時にでもできたら嬉しい。

とにかく、無事に現地に着きますように。そして、早く向こうでの生活に慣れて、楽しく過ごせますように。あなたなら、きっとどこへ行っても、自分が楽しめる方法を見つけられる。そして、心からあなたを愛し、支えてくれる旦那様がいる。だからきっと新しい生活も大丈夫。思い切り楽しんでおいで!私も休みを作って遊びに行きたいと思う。その頃には自由に行き来できるようになってるといいなぁ。

心から安否を心配でき、将来の幸せを願う友人を持てた自分を誇らしく思う。彼女の新生活が幸せであることを願って、今日はここに残したいと思う。

さ、夕飯食べよ。