なりきれない女の雑記

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現実と虚構に溺れる毎日。

椎名林檎ライブ 不惑の余裕@さいたま11/24 感想

先日の11月24日、椎名林檎さんのライブ「(生)林檎博’18 -不惑の余裕-」におひとりさま参戦してきた。私にとってこの秋冬の大イベントの一つだったのだけど、本当に本当に最高だった。今回はその感想を少し書き記しておきたい。

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一貫した林檎ワールド。ライブ全体がスペクタクル巨編。

余裕ぶっこいてた自分をぶん殴りたい

正直、林檎さんの音楽を嗜み始めたのは約10年前のウォータリングキスミントCMでの「能動的三分間」から入ったミーハーなもんで、もうそんな愛好家さんたちの熱なんておよばねぇ・・今回ライブ初参戦だしおとなしくしてようって思いながら、林檎さんの今までのアルバムをシャッフルしながら高崎線に揺られひっそりと会場へ。そして14時ちょっと前に到着するともうグッズが結構売り切れてて。買おうと思っていたライブTシャツやハンカチも軒並みSOLDOUT。手旗も売り切れてしまっていた。そして来場している皆さんの華やかさたるや!パンクロックテイストの方、今回のライブグッズにもあるようなエスニックの雰囲気ただよう民族衣装の方や、林檎さんを彷彿とさせるお着物を着た方々など・・・様々なテイストの衣装に身を包んだ男女が集い、異様な熱気となっていた会場前。私は林檎をイメージした赤を取り入れたくらいであまりにも地味だった笑。ちっ、もっと可愛い格好してくりゃよかったぜ。まぁ、服装はライブには全然関係無いから好きな格好で来ればいいのだけど。林檎さんの壮絶な人気と愛好家の皆さんの気合いをなめてた自分を心の中でぶん殴りながら、気を引き締め直して、開演までの時間を待つ。

遠くても、全然大丈夫

今回会場はさいたまスーパーアリーナ。私の席は400レベル。遠い。かろうじて正面だったけど遠い。オペラグラス買ってよかった。オペラグラスの小さな5倍レンズの中に女神が光ってるのを豆粒サイズで確認できたレベル。でも正直、会場全体がキャンバスとなり林檎色をぶちまけられるような色鮮やかなレーザーや照明の演出、そして美しすぎるパネル映像をバックに林檎様の歌声が会場全体に響き渡り、姿が見えなくても体全身で林檎様を堪能できたから全然気にならなかった。とにかく凄かったんだよ。

圧倒的歌唱力と演出

約2時間MCはほとんどなく歌いっぱなし。あのキーで、あの声量で歌い続けられる体力に感嘆。CDで聴いているのとほぼ変わらない林檎さんの歌のクオリティの高さにおののく。そして生バンドの音が素晴らしくて…会場全体が揺れてるんじゃないかと思うほど響くサウンド。身体中に音楽の雨が降り注いでいる感覚に陥ったよ。その歌声とバックパネルの映像と照明が見事にマッチして、「ああ昇天するってこういうことか」とえもいわぬ多幸感に包まれた2時間だった。詳しくは今後出るであろう円盤を観て。

 

マスカラもファンデも取れるほど泣く、泣く、泣く

ライブでこんなに泣いたのは初めて。誕生日前日・20周年ということもあってゲストも豪華だったし、すべての楽曲が心揺さぶりまくった最高の2時間なんだけど、私の琴線に触れまくった号泣ポイントを思い出として記録しておきたい。

号泣①本能 with Mummy-D

行く前にセトリやネタバレ見なくて本当によかったと思った。イントロ流れた瞬間に体中がゾクゾクとし、歌声が聞こえると「うっわー林檎さんだぁぁ、夢じゃねぇ!!」って生の林檎さんを実感し、泣いた。これはいわゆる「嬉ション」だ。嬉しい気持ちが高まりすぎて泣くやつ。初っぱなから心持っていかれまくりのMummy-Dさんとのコラボ、最高にカッコよかった!!

号泣②どん底まで

この曲は『至上の人生』のカップリング曲なんだけど、女の子ぉぉぉってあふれ出る感じがすごく好きで。サビとかラストを朗々と歌い上げる感じがなんかグッと来てしまった。多分林檎さんの声質が私の脳内のどこか、アドレナリンみたいな感情爆発させる物質出す箇所にクリーンヒットしちゃうんだよな。あなたが~いない人生は~!って一緒に歌いながら、ポロポロ涙こぼしてしまった。

号泣③カーネーション

林檎さんのライブは初めてだったので、お子さんが声で出演されるなんてつゆ知らず。「若旦那に代わりまして若女将の5歳がお送りします。若旦那は17歳になりました。 母の林檎博にお越しいただきありがとうございます。繰り返し楽しんでもらいたいと母は考えております。今後とも母をよろしくお願い申し上げます。」という、なんて可愛らしいナレーションの後の『カーネーション』。林檎さんの“母”としての一面を垣間見てからの、この曲。憎い、憎すぎる演出!まるでおとぎの国のような美しい月夜と星空の映像をバックにピンクのドレスを着た林檎さんが美しすぎて泣いた。

号泣④人生は夢だらけ

もう、言わずもがな。日々一生懸命生きている全ての人への応援歌。この一曲自体、芸術的過ぎて圧倒される。残業帰りに銀座大通りをこの曲を聴きながら1人歩くと、下を向いていた目線が前を向き世界が拓ける気分になる。私自身、この曲に何度救われたことか。そんなベストオブ神曲を生で聞いた時にゃ、そりゃもう至高のひと時ですよ。泣くよ、そりゃ。林檎さん美しすぎるし、本当に女神降臨とはこういうこと。もうね、林檎教に入信した気分だった。Ma vie, mes reves!!

号泣⑤獣ゆく細道 with 宮本浩次

エレカシ宮本さんも駆けつけ、二人の最高のパフォーマンスを堪能できた。テレビで初めてこの曲聞いたときからすっかり虜なんだけど、生だとやはり迫力が違う。宮本さんの動きも生だと違う笑。二人の圧倒的歌唱力に心揺さぶられ過ぎて、もう気が付いたら泣いてた。かっけえぇぇ。たまらんんんっ。

号泣⑥昔の侍 with 宮本浩次

エレカシ宮本さんの持ち歌を林檎さんとコラボ。この曲も好きなのよー。林檎さんのイズムや死生観と合致しているというか、哀れな姿もなお美しいと思わせる歌詞と二人の歌声とマッチしていて、もう泣けた。こんな二人がアーティストとして日本にいることを誇りに思ってさらに泣けた。その二人をライブで生で観られたという奇跡に泣けた。

 

最後に

最初から最後まで楽しいの連続。一つのアトラクションに乗ったような、テーマパークを堪能したような気分だった。そして何より、こんな可愛くて美しくてカッコいい40歳がこの世にいるなんて!!ほんとうにすごいよ、椎名林檎さん。同じ女性として心から憧れずにいられない。私もあなたのように年を重ねていきたい。(難しいけど笑)

彼女から放たれる歌詞の言葉の一つ一つから「限りある人生、思いのまま生きて」というメッセージがビシビシ伝わってくる。ありきたりな言葉だけど「林檎さん、ありがとう」という気持ちでいっぱいになったライブだった。でも、あまりにも芸術性・エンターテイメント性に富んだ内容だったため、しばらく放心状態になった。これからどう面白おかしく生きていこうか。いや、でもありのままの私が普通に生きているだけできっと面白おかしいのだろう。数日経ってやっとそう納得して、今これを書いている。

また、機会が恵まれたら林檎さんのオーラを浴びに行きたい。とりあえず円盤買うかー。

 

以上!!ありがとうございました!!